VOL .01 [ブランドとのつき合い方] 2010.03.17掲載

今回は、VOL.1に相応しいテーマ『ブランド』。ここで話す「ブランド」という言葉は、ファッションブランドだけに限定させてもらって、お話したいと思います。

オシャレとブランドは、切っても切れない仲。「ブランド」と聞いたら、やはり私の脳裏にピン!とくるイメージは、悲しいかな「高価」「贅沢」という言葉達が先にきてしまいます。

私は、幼少の頃から、オシャレを楽しむことが好きな静岡の田舎町のサッカー少年でした。小学校4年生からサッカーを始め、中学校では野球部のクラブ活動に明け暮れた毎日の中、ほんのひと時の休日に着る私服に「JUN」や「DOMON」といった、モノトーン系のファッションがオシャレと思って着ていたのを思い出します。

高校生までは、巷のファッション雑誌を買って読むという程でもなかった私は、大学生となって上京したのを機に、雑誌「Men’s club」をバイブルにオシャレ術に目覚めはじめ、真剣にオシャレを自己演出として捉えたのは、モデルの道に入ってからだと思います。

とは言うものの、「オシャレを真剣に考える」と気取って話していますが、本音は「いかにカッコよく魅せて、女性の視線を集めるか?」が自分のテーマでした(笑)。当時は、ブランドネームのロゴやアイコンを洋服・バッグのどこかにデザインされているものを選び、「どうだ!見たか!このブランドのカッコよさを!」とばかりに、自分をブランドの歩く広告塔かの様な、勘違い野郎でいたことを思い出します。(今でもたまにありますが・・・笑)

しかしながら、ブランドネームの効果は、それを着る人・持つ人のイメージを一瞬に形ずける、一種の「印象度アップ絶大アイテム」のひとつと言えるでしょう。ブランドイメージの持つオシャレ感・高級感を上手に借りながら、自分流にアレンジしてゆくのがベストではないかと思います。

これからの時代は、自分をいかに社会にアピールするかという表現方法を、多角的に作り上げてゆかなければならないかという傾向が、益々と高まりつつあります。ファッションセンスもその一つであり、ビジネス社会の中でも、交渉上の決定要因の一つとして扱われるように、見た目を大切にするセルフ・ブランディング(自分づくり)の時代へと突入しています。

結局、ブランドとのつき合い方は、付かず離れず、熱すぎることもなく温(ぬる)すぎずに、全託もせず否定もせずに、「いいとこ取り」でつき合ってゆくことが私の考えなのです。

また、逆説的に言えば、一生ものと言われる洋服やモノとは、大抵ブランドの中から選ばれるものが多いのは、いくらデザイン・素材・色が気に入って使っていても、ノーブランド(ファストブランドや無名ブランド)によって愛着が色褪(いろあ)せることがよくあります。大枚を叩いた程可愛がるのは、人の世の常ではないでしょうか。

最後に、ブランドを購入する際のアドバイスとしましては、ブランドイメージと購入価格のギャップに妥協する瞬間は誰にでもあると思います。例えば、海外旅行やセール時期に「このブランドがこんなに安いんだ!」「これは今買っておかないと後悔するかも!」という悪魔の囁きは、自分の純粋な選別眼(冷静な目)を狂わす悪魔の常套手段だと思い、自分が本当に必要なものだけをチョイスしてゆきたいものですね。でも、破格に安い時は、私も買っちゃいますけどね@◇£∀#△%Э&$☆?(笑)


添付写真(上から): 1.TRUE RELIGIONのデニム  2.TOM FORDのメガネ  3.JM.WESTONのシューズ  4.LOUIS VUITTONのノートカバー

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Written by Yasumoto Takashi