VOL .03 [べスパにイタリアの気質を見る] 2010.03.23掲載

vespaやっと寒かった冬が過ぎ去ろうとして、バイク乗りには待ちに待ったポカポカ陽気。さわやかな風を肌に感じながら、バイクを乗るという気持ちいい季節がやって来ました。このウキウキした気分というのは一体何なんでしょうか。動物たちが冬眠から目を覚ます感じなんでしょうか、自身のバイク魂が騒ぎます(笑)。

私はモデルの仕事に向かう足には車と電車を使い分け、仕事のオフや近所へのお遣いにはべスパを使うことが多いのです。

べスパ歴はまだ浅く、ほんの十年足らずといった所。一時は、大型べスパ(GT200)と中小型べスパ(ET4 / 125)を2台所有していたのですが、数年前に大型べスパを転倒事故で廃車にしてしまいました。

そもそも、べスパを乗ろうとしたきっかけは、車の渋滞・電車のラッシュ時の混雑にうんざりしてしまい、「よし!スクーターで仕事に行こう!」と思い立ったのでした。スクーターは、足元に荷物を置けて渋滞知らずで経済的。また、バイクファッションが好きな私には最適なツールなのです。

さあ、スクーター探しだと意気込んで色々と見た結果、ダントツにべスパがカッコ良かったのです。日本のスクーターたちは、当時はどれもアニメのガンダム戦士的に見えて、ロボット風デザインと言うか直線的フォルムに比べ、べスパはとてもグラマラスであり、アールヌーボー風ともとれるスタイリッシュなカラーリングと流麗なフォルムに一目惚れ。やはり、その当時、世界のスクーターを見渡しても、べスパの完成度は群を抜いて洗練されていました。

ベスパはデサイン王国イタリアを代表するスクーターとして代名詞的存在となった。そう、あの映画「ローマの休日」の二人がローマ市内を乗り回すシーンは、一躍不動の地位に乗し上げた衝撃的なものだったのです。今やべスパは、世界のスクーターの見本として、世界中にべスパの亜流が溢れていることは納得のいくところです。

デザイン王国イタリアは、何故に、こんなにまでさまざまな美しいデザインを生んできたのかを考えてみれば、『イタリア人気質』に答えがあるのでは。イタリア人には、自国の歴史とデザイン王国としてのプライドがとても強く、個性とオリジナリティーを尊重する国民性が、べスパを誕生させているのではないでしょうか。

そうは言うものの、現状の日本モータースポーツ界でも、イタリアに負けないぐらいの洗練されたバイクデザインが少しづつでも飛び出しているかと思います。私も次に乗るスクーターは、もしかしたら MADE IN JAPAN なのかもしれません。今や、日本のデザイン力は、世界を牽引しているのです。

また、何時ぞやバイク談義でもしたいと思います。バイク乗りの皆さん、くれぐれも運転には気をつけましょうね! CIAO!!


添付写真(バイク関連): VESPA ET4 125cc(オリジナルペイントとメタルステッカーでドレスアップ)とDAVIDAのヘルメット(製造中止)とドルチェ&ガッバーナのサングラス

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Written by Yasumoto Takashi