VOL .32 [革ジャン × ゴーグル] 2010.09.25掲載

最近は若い人のバイク離れがバイク業界では深刻化されています。その原因には、バイク価格が高いことや都心周辺の駐輪場不足が挙げられています。その対策に、メーカー側は価格を抑えたり、自治体では駐輪場を改善する方向に少しずつ動き出したようです。

都心ではここ数年でバイクより自転車人口が爆発的に増加して、サイクルファッションが盛り上がっている様ですね。

今回は、久しぶりに(VOL.3以来)バイクの話を絡めつつ、バイクファッションについてお話をしたいと思います。

バイクを乗っていると、時々思うことがあります。日本のバイカーは、高価なスクーターを乗っている割りには、安っぽいヘルメットを被っていたり、バイクファッションをなおざりにする人が多いことを感じます。バイクファッション愛好家からしてみれば、非常にもったいない気がします。せめてヘルメットぐらいは、もう少し個性を出して主張してほしいものですね。その点、ヨーロッパの人達は、もう少しオシャレに気を遣って乗っています。ヨーロッパで作られているヘルメットには、MOMOデザインを筆頭にスタイリッシュなデザインが豊富で洗練されています。

私は革ジャンを着る時に、ゴーグルを首にぶら下げ出して3年目になりました。(ゴールド・シルバー併せて3つをローテーションしている)このゴーグルファッションは自身バイカーの主張でもあり、男っぽいハード感を表す為のアクセントとして使っています。ゴーグルには、ひと昔前のバイク野郎や飛行機野郎といったノスタルジックを彷彿させ、遠い彼方まで行ってみたいという男のロマンがあります。しかし、このゴーグルスタイルを街で見かけたことは、今だ一度もありません。イケてると思い込んでいるのは、自分ひとりなのでしょうか。(残念!)

そもそもゴーグルへの思入れは、スティーブ・マックイーンから始まっているのです。彼は、愛車バイクのトライアンフに跨(またが)り、ロードを颯爽と駆け抜け、首にはゴーグルをぶら下げていた一枚の写真がその原点であったのです。(VOL.9 彼の写真集の中の一枚)

そして、私はべスパを乗り続けてもう十年。今もなお飽きることなく愛し続けているべスパの魅力は、丸味デザインからくる「モダンさ」とボディー剛性からくる「男っぽさ」を併せ持つ、乗る人の「こだわり」を代弁してくれる主張がべスパにはあります。また、べスパの利便性は、足元に荷物を置ける街のコミューターとして、リュックサックを背負う必要もなく、オシャレを楽しめるところなのでしょうか。べスパに乗っていると、同じバイカーから全身見られているという感じで、ファッションにも手を抜けません。

さて、今年の秋冬ファッションでは、ファッション雑誌各誌とも革ジャンはやはり欠かせないようです。革ジャンの最大の魅力は、ウールやポリエステルにはないレザーの肌触りや光沢からくる高級感なのでしょう。

そこで、革ジャンが似合う男のためのキーワードは、「味感」(あじかん:造語)です。男も革ジャンも味のあるもの同士は相性がいいのですね。無精ひげや無骨さを出したいワイルド系の男性には、年期の入った風合いのウォッシュ加工やシュリンク加工の革ジャンが似合います。綺麗め系の上品さを出したい男性には、ベビーカーフやラムスキン、スエードといった、さらっとした肌触りの着こなしがいいのではないでしょうか。今日の雰囲気に合わせて、革ジャンを選ぶのも楽しいものです。

ひと口に革ジャンといっても、革の種類・デザインは実に様々です。毎年気に入った革ジャンが何着か増えて、秋冬の衣替えの時期が来ると、「おー、またこの革ジャンが着れるぞ!」とワクワクするのは、私だけでしょうか(笑)。


添付写真: 買った時は黒色だった革ジャンが、丹念に天日干しをして色を抜き、味のある風合いになってきました。ゴーグルは、イタリアBARUTLALDIの本革製。

関連コラムの検索に便利 「プライベートコラム 目次」

【次号予告】 テーマ:男磨きアイテムには欠かせない、「姿勢」について考察してみました。(VOL.33)

Written by Yasumoto Takashi

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>