VOL.86 [モダンシーになろう] 2013.02.13掲載

今回のコラムタイトルは『モダンシー』。んっ、モダンディーの間違いじゃないの?と思う人もいるでしょう。実はメンズファッション雑誌MEN’S CLUBでは、モダンディーなる言葉がちょくちょく使われております。

ここでは、VOL.78[メガネエイジレス]に続く造語シリーズPart2といった感じで、提案してみたいと思います。

モダンシーとは「美魔女」に対抗した男版のものではなく、もっと世代の垣根を超えた男性諸氏に呼びかけるものなんです。由来はそう、「MODERN × 男子」をミックスさせたダジャレから生まれたもの。そして、日本人男性に対する呼び名なんです。ここがモダンディーとちょっと違うところ(笑)。

MODERN(モダン)とは、もともと建築物や生活様式に頻繁に使われ、お洒落なテイストを加味したものであり、尚且つ、実用的といったモノを指すことが多いのかと。それが現代では様々なニュアンスの捉え方に変化してきました。ここでは「当世風」「今様」「時代に沿った」といった意味合いで捉えてみました。では、このニュアンスを日本人の男性像に当てはめてみるとどうなるのでしょうか。

①「お洒落をすること=装う」が習慣化され、見た目の意識が人並み以上に強いこと。

②世の中の流行に敏感であり、アンテナを常に張り巡らしている。

③社会の古い常識に縛られることなく、自由で柔軟な精神を持ち合わせている。

④日本の伝統や歴史、食文化を愛し、世界に誇れる愛国心を持っている。


どうでしょう、あなたはモダンシーに該当しますか。特に④は強く訴えたいところですね。

高級衣料を扱うファッション雑誌やライフスタイル誌のページをめくれば西洋人モデルばかりが誌面を飾り、高級嗜好品を謳うTVCMにも西洋人タレントやモデルを起用しています。購買者が日本人であるにもかかわらず、日本人とは違う肌色、髪色、目の色、骨格などをもつ西洋人が相変わらず起用され続けている現実を、僕はもう25年以上も現場で見続けてきました。

確かに、日本人より西洋人の方が癖がなく、宣伝商品に目が行きやすいというメリットも一理あります。が、もうそろそろ東洋人であるという誇りや白人コンプレックスを拭い去ってもいい時期にきているのかもしれません。実際、着たり、乗ったり、使ったりするのは私達日本人なのですから。

今回の提案は、私自身の生涯テーマでもあるかもしれません。前回のコラムに続き、ちょっと主張が大目な内容だったかもしれませんが、その辺はどうかご容赦下さい(笑)。

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添付写真:白洲次郎(1902~1985)色気のある男性諸氏なら誰もが憧れる、戦後の日本を代表する伊達男。氏のお洒落術から型破りな人生エピソードには枚挙にいとまがない。日本人であるという気概を、氏の人生を通して学ぶことができる高潔者です。容姿と知性、精神のバランスが最高にカッコイイ。

【次回予告】 テーマ:今回は趣向を変えてブックレビューとします(VOL.87)

Written by Yasumoto Takashi

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