VOL.88 [お洒落って何] 2013.06.01掲載

このところ、僕の身近でメンズ服飾本&メンズエステ本を出版される方が多く、メンズ関連の商品がアベノミクス効果と相乗して盛況のようです。百貨店業績の紳士服売上も順調に伸びているらしく、何やらオシャレメンズが活気づいている感じ!?

アベノミクス効果といっても、実体経済ではさほど実感は感じないものの、株価高騰で富裕層(個人投資家)の笑いは止まらないのでしょう。となると、まずは高額消費財(宝飾品・腕時計・海外旅行・高級車・高級マンション…etc)が売れ出し、後追いしながら裾野に広がるのが一般的な現象です。

僕としては、とても喜ばしいことでもあり、高級メンズグッズやラグジュアリー商品のマーケットが拡大すれば、それだけお呼びがかかる確率が上がり、モデルの仕事も増えるということ。この動向には常に注視して、さらに見守ってゆきたいと思います。

さてさて、本題に入りましょう。僕は小さい頃からの癖なのか、疑問に思うことには「なんで、なんで、どうしてそうなるの」と、物事の本質を追究したがる性格でありました。そこで、なぜ今、このようなメンズファッション系が伸びてきたかを推察したくなり、今回のテーマにした訳であります。

一つの理由としましては、「人は見た目が大事」ということが、世の中に浸透しつつあるのではと思っております。見た目が全てでは決してありませんが、近年ビジネスの世界では見逃せないポイントになりつつあります。

見た目に清潔感があり、爽やかな男性と誰もが仕事をしたいと思うのは、老若男女問わず当然のこと。身だしなみを整えることで個人の営業成績や社内、家庭の人間関係も良好になることが肌で実感し、浸透しだしているのでしょう。

また、日本とはいわず、世界のファッション業界の動向は、常に女性がリードしながら後追いで男性がついていくというスタイルなので、日本女性の美に対する洗練速度を見れば日本男性も必至で、否が応にも引っ張られてきています。

しかし、しかしです。ファッションの愉しさや面白さを肌で理解し定着させてゆくには、もう一段高いハードルを越えなければなりません。それは「自分磨きの継続」なんです。

向上心を持って、何かに向かって励み続けている人は、興味分野も多角的に広がり、色々なものに興味を持ち始めるのが自然の流れ。当然、お洒落方面にも矛先は向かうものなのです。そして、お洒落をするということは一体どおいうことなのか、どうなるのかを色々な角度から追体験してくるのですね。そこには称賛の声・モテ感覚・優越感・冷たい目などなど様々な現象があるでしょう。

本質的に辿りつくのは「自分は周りからどう見られているのか」「自分スタイルといった美意識に合致しているのか」というセルフブランディングの確立の延長にしか過ぎません。

自己表現の一手段と言ってもいいでしょう。そのスタンスをしっかりと自分に落とし込んでいる人は、一時のマイブームでは終わらずに、永続的に自分スタイルのお洒落を愉しんでゆけるのかと僕は考えます。

今は経済的に家計が困窮し、住宅ローンや子供の教育費、レジャー費等で大変だといったお洒落殿方でさえ、スーツの量販店やファストファッションをセンス良く有効活用するものです。

結局、お洒落をする喜びというのは「高額なモノ」「贅沢なモノ」を身につけるだけのものではなく、自分の充足感の絶対量で量られるのであります。

最低限の自己美意識ルールを守り、周りへの気配りに余裕ある考え方さえ出来ていれば、その人は自ずと周りから「お洒落さん!」に見えるものなのです。これが僕の出した“お洒落の本質”の現時点での答えです。お洒落って実に知的で素敵な遊びでもあるんですよね。


添付写真: 街角ファッションブログの取材を受けた時のイラストです。メガネをかける人でも、色々なお洒落を楽しんでいる様子がよくわかります。

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【次回予告】 テーマ:人は誰でも周りから良くみられたいものです。では、好感度を上げるにはどうしたらいいのか?(VOL.89)

Written by Yasumoto Takashi

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