VOL.94 [ファストファッションとの付き合い方] 2013.11.17掲載

今回のテーマは、庶民の味方である「ファストファッション」。おっと失礼、庶民からセレブまで幅広く愛用され、お財布に優しいブランドと表現したほうが心地良いのでしょうか。タイトルには、付き合い方と言っていますが、メリットとデメリットに分けて解説しようと思います。

僕自身、ファストファッションを毛嫌いせず、積極的にお店を覗きに行く人間であります。また、買う買わないは別として、コスパの高い商品選びを、宝探しのように吟味することを大いに楽しんでおります。

まず、ファストファッション(fast fashion)を簡単に説明しますと、「最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態をさす。」(ウィキペディアより)とあります。殆どの人が「低価格ファッション」のように認識しているのではないでしょうか。

しかし、低価格だけではない魅力が実は隠されているのです。そのあたりの「光と影」の部分を探ってみようと思います。

【メリット】

①商品の価格が安いため、トレンド物やチャレンジしてみたいアイテムが手軽に試せる。

②ベーシックな定番商品(代表的には、Tシャツ・カットソー、デニムなど)をファストブランドで賄え、他の高級アイテムに予算を回せる。

③何より価格が安いということが最大のメリットであるため、「着倒す」「気兼ねなく着る」「トレンドが去れば断舎利しやすい」ということが容易になる。

④コスパの高いアイテムを見つけた時の感激たるや!目利き度を鍛えるためにも、トレンドアンテナを張るにも、市場調査に欠かせないブランド達である。


【デメリット】

①総合的にデザインが無難・画一的なものが多いため、トータルで個性的に着こなすという面白みに欠けてしまう。

②縫製や素材でコストを下げているため、その辺の拘りは目をつぶることを自覚すべきである。

③ブランドとしての付加価値(優越感・ラグジュアリー感など)には期待できないが、話しのネタとしては面白いのでは。

④ファストブランドにはビジネスシーンでのアイテムが弱いため、もし買うのであれば、シーンのTPOを十分に吟味すべし。


総論としては、ファストブランドの台頭で、特に若者のお洒落度は確実に底上げされ、オシャレを楽しむ機会が増えたように見えます。それはとても歓迎されるべきことでもありますが、反面、ブランドの二極化に拍車を駆けたことにもなります。過当競争の末、中途半端な価格設定や凡デザインのブランドは自然淘汰されてしまいます。

では、ファストブランドの行く先は、一体どこに向かっているのでしょうか。大量生産の大量消費の果てには、本物志向に付随する愛着心は派生しずらく、「服を味わう」という感情から離れていく気がします。それは言い換えれば、着飾ることに魅力を見出せない「服なんてどうでもいい」という人を大量生産することになりかねません。それは誠にもって寂しいことでもあります。

以前、ブランドに関してのコラムを掲載していますので、併せてお読み頂けたら嬉しいです。

VOL .1 [ブランドとのつき合い方] 2010.3.17掲載

VOL .38 [ユニクロファッションとは何か] 2010.11.05掲載

VOL .60 [ブランドの使命とは何か] 2011.5.21掲載


添付写真:今季のシーズン初めに購入したユニクロのクレイジーパターン柄フランネルシャツとメガネコレクターの血が騒いだZoffのメガネ(ZOFF CLASSICシリーズ2013) 。
どちらもコスパの高いお宝商品だと思い、迷わず購入してみました。(笑)

関連コラムの検索に便利 「プライベートコラム 目次」

【次回予告】 テーマ:若者に大人気のZoffとjinsのメガネを比べてみた!(VOL.95)

Written by Yasumoto Takashi

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