VOL .57 [迷わない洋服選び] 2011.04.19掲載

皆さんは普段の何気ない洋服選びでも、自分の中にある決まり事やルールというものが存在し、それに則って選んでいるということを自覚して、明確に言葉にしたことってありますか?えっ、「何の事」って思う人もきっといることでしょう。

その作業をすることで、あまり迷うことなく洋服選びができるようになるのです。それが「セルフ・ブランディングの確立」です。自分の好みの「色」「形・テイスト」「素材」「価格」というキーワードを、自分の頭の中にしっかりとインプットすることで、それ以外の要素は排除し、決断が早く出せるということなのです。

私の場合、洋服を探しに出かける際は、いつものお気に入りのお店をある程度決めておきます。そして、お店全体の商品をさらっと見回し、新商品や今の流行の一押し商品などを確認します。洋服を見ながらもやっていることは、価格のチェックです。自分の予算の範囲をある程度決めておきながら、それを大きく超えている商品には、あまり興味を示さないようにします。店全体を回遊するように何度も見てから、やっと試着に移ります。試着にも時間をかけ、必ず全身鏡で自分の体型にジャストフィットしているものだけを選ぶようにしています。

時間が経つに連れて頭の中で、この商品は買うべきかやめるべきかが整理されてくるのが判ってきます(汎用性・実用性が見えてくる)。私の場合は、お店に長く居るほど(30分位)いいみたいですね。面白いものです。

私の例をとってさらに細かくキーワードを説明しますと・・・

【好みの色】・・・ブラウン系/ブルー系/グレー系/白/etc
 
【形・テイスト】・・・シンプル/スタイリッシュ/モダン/モード/ラギッド/アバンギャルド/ファニー(funny)/ちょっぴりハード/etc
 
【素材】・・・綿・麻が好み(春夏)/本革が最優先とする(秋冬物)/デニム生地が好み
 
【価格】・・・ハイブランドゾーンのレベルを[5]とし、ファストファッションゾーンのレベルを[1]としたら、自分は[3]であれば迷わず購入、[4]レベルでじっくりと考えるスタンス。
 
このように、自分のテイストを明確に明文化することで、「自分らしさ」というものがハッキリと出来上がってきます。この作業は、自分の中に眠っている美意識を顕在化させ、「これが自分です」「今日はこんな気分なのです」という個性の確立をファッションを通して表現できるのです。

それでは、購入後の洋服のコーディネイトに関して、私なりのアドバイスをさせてもらえば、次の日が大切な一日の場合、大概前日にトルソーに洋服を着させてコーディネイトを決めておきます。そこで最重要視することは、「TPO」と「色のバランス」です。コーディネイトする時は、頭の中では「色パズル」で遊んでいる感覚が、なんとも楽しい瞬間です。

しかし、ここで忘れてはならない大事なことがあります。いくら個性を発揮されたとしても、それがひとりよがりであったり、周りに不快感を与えるものは避けたいですね。

今回はファッションをテーマに絞って考えてみましたが、迷わない洋服選びのヒントになったでしょうか。普段の何気ない洋服選びでも、これは自分らしくないと即断で自分のイメージにそぐわない感覚が鍛えられます。しっかりとしたパブリック・イメージ(自分キャラ)を作り上げることが、迷わない洋服選びの近道なんだと考えます。

このセルフ・ブランディングは、仕事にも十分使える思考なのです。自分とは一体何者なのか、何が本当はしたいのか、そうやって自分にもっともっと関心を持ってゆけば、あらゆることにいい影響をもたらしてくれると思うのです。

今回は別名「迷わないファッション磨きのすすめ」と言ったところですかね(笑)。


添付写真:春のショーウインドーをイメージして、自前のトルソーで撮影。

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Written by Yasumoto Takashi

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